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さよならじゃなくてまた

 

手を繋いで歩く

寒い冬の空の下

繋いだ手は温かかった

 

でも

この温かさも

もうすぐなくなってしまう

僕の右手に君の左手

 

駅に着いても

手を離さなかった

離せなかった

 

しばらくして君は

手を離すと

「待ってるから」

そう僕に言った

 

そう言った君の目を見れなかった

俯いて

「あぁ……」

と、答えるのが精一杯だった

 

しばらく続く沈黙

君は

「別れよう?」

そう言った

 

僕は

今日始めて君を見た

君は涙を流しながら笑った

 

「別れよう?」

少し首を傾げて

君は言った

 

僕はやっぱり

「あぁ……」

としか言えなかった

 

「でも、待ってるから」

袖で涙を拭いて

君は言った

 

「貴方が帰ってきた時にまた告白するからね」

そう言って君は笑った

 

しばらく君を見つめていた

そして少し笑いながら

やっぱり僕は

「あぁ」

と言った

 

そして僕らはキスをした

別れのベーゼ

そんな大層なモノではなかったけど

今までで一番温かいキスだった

 

しばらく見つめあった後

電車が来た

 

僕一人が乗る電車

「待ってるからね?」

彼女が言った

僕は微笑みながら

「あぁ」

と言って電車に乗った

 

扉が閉まる瞬間に君は

「さよならじゃなくてまた」

そう言って手を振った

 

僕は笑って手を振り返した

 

振り返した手は

冷たくなっていたけど

心は温かかった

 

 

 

 

 

 

 

 

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